yasushicohiのやんややんや

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好きと得意の違い

よく仕事にするならどちらか?という論争があります。で、成功者は大抵好きを仕事にした方がいいと言います。

確かにそうです。なぜなら圧倒的な量ができるから。努力が努力じゃなくなるんですよね。好きなことに夢中になって追い求めていると、その中での労力が苦じゃない。 エネルギーコストが低いので、いくらでも続けられるということですね。その分だけ他人を引き離せます。

ただ、それは有能や頭の良い人に限った話です。 彼らは、その量の中で、質を担保できるのです。よく考えて、改善して、どんどん良くしていける。原因分析と施策立案が秀逸なんです。スピードも速い。

仕事では結果が求められるので、量だけではなく質も必要になります。 この質を出すのに、好きなことをしていると、価値観や感情が邪魔をして、量はできても質のために思うように動けない事態になりかねません。自分の好みや価値観、理想信念とは沿わない行動を選択しなきゃいけない時もあるのです。人は成功したい方法で成功したがる(成果を出したがる)生き物なのです。やりたくないことをやらないといけない時もあるのです。逆にやらなくていいことにこだわりを見せて、むしろ生産性や効率が悪かったりします。細部に神は宿りますが、あれもこれも八百万に宿らせていいわけじゃないです。時間が足りません。

一方で得意を仕事にすると、いろいろ良いことが起こります。 まず得意なので、人よりも楽に成果が出せます。少ない努力で、成果を上げられるからです。そしてしかも質が良いので、価値も高いです。 得意とはなにか?と話になりますが、まぁ才能とかセンスがあるとかそういうことにしておいてください。こまけぇことは気にすんな。

なので、人よりも多く褒められたり感謝されたりします。それがモチベに繋がります。 就職活動中に、様々なな業界の働いている人たちにやりがいを聞きましたが、そのほとんどが、人に感謝された時や、困難を達成した時や、成長を感じた時でした。その源泉を得ることが得意なことで可能なのです。

つまり、継続して仕事ができやすい、ということになります。

他にも、感情に左右されずに、業界やマーケットを選べます。盛り上がってる業界とか好景気な市場は、気前よく利益が分配されます。それに預かれるんです。

好きなもの(名詞で仕事を選ぶのはよくない)を取り巻く環境が悪いと、人間も余裕がなくなり、ギスギスします。その煽りを確実に受けます。

じゃあどうやって得意に気づくのか?というのが課題になります。

人が得意に気づかないのは、自分にとって当たり前だからです。自分にとって当たり前すぎて、みんなにも出来るだろうと、大したことないだろうと思い込んでしまうのです。なんかの本で読みました。多分ストレングスファインダーかな。

まず、自己認識やメタ認知が高いひとは自分の得意に気づけます。世界はこうあって、自分はこうだから、こうやっていこう、みたいな分析思考と判断行動ができる人ですね。 でもそんな人は往々にして有能なので、あまり参考にはなりません。もしメタ認知や自己認識を高めたいならマインドフルネスや瞑想が有効です。そもそもそういう内省、あるがままを受け入れる訓練ですからね。

ですから、 だから、親しい人が言うことは重要です。得意だよね、すごいよね、って言われても謙遜せずに考えてみるべきなのです。じつはとてつもない能力だったりします。あるいは、「似合うよ」とか「合いそうだからしてみたら?」とかですね。それに、とりあえず乗っかることが大事です。僕たちは自分が気に食わないと、それらを突っぱねがちです。

じゃあ友達や親しい人がいない場合は詰むのか、って話になりますが、そんなことはありません。 少し胡散臭いかもですが、強み診断を使いましょう。 ストレングスファインダーがとてつもなく有用です。

まぁ、そもそも友達大事だよね。

好きと得意の最大の違いは、評価の主体です。 つまり、誰がそれを決めるのか?ということです。

好きは自分が評価します。これには他者は介在しません。他人がどうこう言おうが、自分はそれが好きなのです。なんだかんだああだこうだどうたらこうたらなんやかんやうんぬんかんぬん言っても好きなんです。どんなに炎上したって、ガンダムが上がっても好きなんです。ふるえる哀。(例外として、親や親しい人に呪いをかけられる場合もあります。無理やり合わせるみたいな。気をつけたいですね。)

得意は世界が評価します。他人や市場が評価し、相対的なものなのです。自分がどんなに得意だ!!と思ったって、世界は残酷です。一方逆に、自分がどんなに苦手だと思っていても、あるいは自分の理想とどんなに離れていたとしても、そしてさらに自分の美学に反していたとしても、世界は残酷です。

得意なものは得意なのです。 お前は殺人マシーンなんです。 こっち側の人間なんです。

なので、僕は得意を仕事にした方がいいんじゃあないか、と思います。

だとしても、得意にも欠点があります。 得意だけでは、モチベーションは続かないということですね。他社の評価や報酬によって左右されるので、内発的な動機がありません。それが唯一の欠点であり、好きとの確実な格差とも言えます。

がしかし、今の時代、好きをマネタイズする方法があるんです。 好きは質はどうあれ、量ができます。 それを、余暇時間で見たい、という人もいます。ガッツリサービスとして対価は支払わないけど、時間とか投げ銭くらいはしちゃうよ、みたいな。

量さえできれば、市場はどうあれちょっとした質を担保できれば、好きでもお金を稼ぐことができるのです。

それを生計にまで立てるとか、人生の軸にするかどうかですね。

得意は仕事に、好きはマネタイズする。 凡人にとってはそうだと思います。

結論までなげーな。